北大西洋条約機構（NATO）に加盟したフィンランドのペッテリ・オルポ首相は「欧州は、自らの安全保障と防衛に責任を負わなければならない」と述べ、各国が国防費を増額すべきだとの考えを示した。

背景には、2018年 トランプ前大統領（第１次政権）がNATO加盟国の国防費負担が少ないとして不満を示し、脱退も示唆したことが念頭にある。オルポ首相は「トランプ前大統領は、正しかった。その後、ロシアはウクライナを攻撃した」と語った。フィンランドが約1300kmにわたってロシアと国境を接していることを踏まえ、ウクライナ支援について「最も重要な安全保障への投資」とし、継続する姿勢を強調した。

北朝鮮のロシア派兵については「日本とフィンランドにとって共通の懸念だ」と述べ、緊密な連携に意欲を示した。ウクライナの将来的な北大西洋条約機構（NATO）への加盟については、早期の加盟実現を支持する考えを明らかにした。


■　ペッテリ・オルポ
96年トゥルク市議会議員、07年エドゥスクンタ国会議員、14年農務大臣、15年内務大臣、16年財務大臣、欧州投資銀行理事会メンバー、多数国間投資保証機関委員、国民連合党党首、17年副首相、23年フィンランド議会議長、首相。