遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

李赫 駐日韓国大使

2025年12月05日
9月末に着任した李赫駐日韓国大使は、日韓関係は安定を取り戻しつつあることについて「後戻りせず、揺るぎない発展をしていく両国の土台を築く努力に、少しでも寄与することが私の使命」と強調した。1965年6月22日に「日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約」が署名され、同年12月18日に批准書を交換し、2025年は日韓国交正常化60周年にあたる。

李大使は、現在の国際情勢を踏まえ「日韓には、手を携えて協力していくことが求められている」と指摘し、両国が自己本位な政策を講じるのではなく、互いの利益に資する方策を検討する必要があると訴えた。

高市早苗首相の台湾有事に関する発言をきっかけとした日中対立については「李在明政権は、韓日関係も韓中関係も重視している」と述べた上で「日中関係が良くなるような雰囲気をつくることが、韓国の役割である」と語った。

日韓両政府は、李在明大統領が来年1月中旬に訪日し、高市早苗首相との首脳会談を開く方向で調整に入った。両首脳が行き来しあう「シャトル外交」の一環として、両国の良好な関係の維持を図る。

李大使は、韓国政府が原子力潜水艦建造について米国の承認を得たことについて「安全保障に関する全てを韓米同盟に依存するのではなく、抑止力を高めるために必要な政策」と強調し、東アジア地域の安定に反するとは考えていないと否定した。 


■ 李赫
80年外務省入省、86~92年、94~97年在日韓国大使館1等書記官等を経てアジア太平洋局長、駐日公使、駐ベトナム大使などを歴任。23年日韓の交流促進を図る「韓日未来フォーラム」代表、25年第28代駐日本大使。