遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

北川進 京都大学特別教授、坂口志文 大阪大学特別栄誉教授

2026年03月03日
2025年のノーベル化学賞を受賞した京都大学の北川進特別教授と、生理学・医学賞を受賞した大阪大学の坂口志文特別栄誉教授は、研究体制の充実と支援の重要性について語った。

北川特別教授は、狙った物質を内部に閉じ込める多孔性材料のMOFの研究でノーベル化学賞を受賞した。空気中には二酸化炭素や酸素、窒素、水などが含まれており、MOFを使えば狙った分子を回収したり、貯蔵したりすることができる。これを利用して石油などの地下資源に依存しない社会の実現に意欲を見せた。将来、中東情勢の緊迫化で原油が輸入できなくなる可能性に触れ、地下資源に依存せず空気中から有用な分子を取り出せるように「金属有機構造体(MOF)をもっと発展させたい」と語った。

北川特別教授は、独創的な発想を生み出すためには、研究に費やす時間が与えられ、資金、環境面、研究分野に対する評価でサポートする必要を訴えた。

坂口特別栄誉教授は、免疫反応を抑えるブレーキ役となる「制御性T細胞」を発見した功績が評価され、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。自身が花粉症であることを明かし「花粉症は、治療できるようになる」と期待を示した。花粉症は、体の免疫が花粉を病原体と勘違いして働くことで引き起こされる。実用化イメージは、飲み薬で「制御性T細胞を少しだけ増やすことを補助するものが作れたら、アレルギーを抑えてくれる」と述べた。

坂口特別栄誉教授は、「重要なものに興味を持って、問題意識を高めてそれを持続していく伝統が重要」と期待を示した。


■ 北川進
74年京都大学工学部石油化学科卒業、76年京都大学大学院工学研究科修士課程修了、79年京都大学大学院工学研究科博士課程修了、近畿大学理工学部助手、83年近畿大学理工学部講師、88年近畿大学理工学部助教授、92年東京都立大学理学部教授、97年金属有機構造体を論文発表、98年京都大学大学院工学研究科教授(合成・生物化学専攻)、07年京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)副拠点長(工学研究科教授兼任)、13年京都大学物質-細胞統合システム拠点拠点長(工学研究科教授兼任)、17年京都大学物質-細胞統合システム拠点拠点長、特別教授、24年京都大学理事・副学長、25年京都大学総合研究推進本部長。11年紫綬褒章受章、25年京都府文化賞特別功労賞、25年京都府特別栄誉賞、25年文化勲章、25年寝屋川市名誉市民、25年ノーベル化学賞、26年京都市名誉市民。

■ 坂口志文
76年京都大学医学部医学科卒業、医師免許取得、77年同大学院医学研究科中退、愛知県がんセンター研究所実験病理部門研究生、83年京都大学医学博士学位取得、83年ジョンズ・ホプキンス大学客員研究員、87年スタンフォード大学客員研究員、89年スクリプ研究所免疫学部助教授、91年カリフォルニア大学サンディエゴ校客員助教授、95年東京都老人総合研究所免疫病理部門部門長、99年京都大学再生医科学研究所生体機能調節学分野教授、07年同大学再生医科学研究所所長、10年国立大学附置研究所センター長会議会長、大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授、12年米国科学アカデミー外国人会員、13年大阪大学特別教授、16年同名誉教授、京都大学名誉教授、また17年大阪大学栄誉教授、25年同大学特別栄誉教授、レグセル (RegCell) 社設立。09年紫綬褒章、17年文化功労者、19年文化勲章、25年ノーベル生理学・医学賞、京都府特別栄誉賞、感動大阪大賞、吹田市長特別賞、滋賀県県民栄誉賞、26年京都市名誉市民、長浜市名誉市民。