遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

福田紀彦 川崎市長

2026年09月03日
川崎市の福田紀彦市長は、政令指定都市が都道府県から独立する「特別市」構想について「特別市だけが良くなる制度ではないし、そうなるべきでもない」と述べた。人口や企業の東京一極集中を打破するため、特別市の実現による「多極分散型の成長拠点」の形成が必要だと訴え、周辺地域を含めた圏域全体への経済効果の波及に理解を求めた。

同市を含む県内3政令市(横浜、川崎、相模原)が1日に共同発表した財政試算によると、2023年度決算を基にした試算で、川崎市は移行に伴い約93億円の黒字になる。一方で、横浜市は約41億円、相模原市は約119億円の赤字となるなど、市によって明暗が分かれた。焦点となる神奈川県への影響について、3市側は独立後も県財政に約134億円のプラスが生じると試算。3市からの税収が減少するものの、国からの地方交付税が増額されるためとしている。

しかし、県が2022年に公表した独自の試算では「約680億円の赤字」とされており、算出結果の大きな乖離を巡って県側は強く反発している。福田市長は、行政リソースの最適化を進めることで、県全体での持続可能な発展が可能であると言及した。

共同試算において、川崎市が大幅な黒字を確保する一方、横浜市と相模原市がマイナス収支となった背景には、大都市特有の財政構造がある。特別市へ移行すると、これまで神奈川県が担ってきた児童手当や生活保護、医療費助成といった重い社会保障関連事務と、その巨額な財政負担がすべて市へ移管される。横浜市は人口規模が非常に大きく、高齢化に伴う社会保障関係費の総額が膨大であるため、県から移転される税収だけではカバーしきれず赤字となった。

また、相模原市は川崎市に比べて企業集積が少なく独自の税収基盤(法人市民税など)が弱いため、事務引き継ぎによるコスト超過が最も重く響いた格好だ。一方で、臨海部の工業地帯を擁し高い財政力を維持する川崎市のみが、負担増をはね返して黒字を確保できるという、3市間の構造的格差が浮き彫りになった。


■ 福田紀彦
95年衆議院議員・松沢成文氏秘書、00年衆議院議員・松沢成文氏公設第一秘書、03年神奈川県議会議員選挙に宮前区選挙区から立候補し、当時最年少で初当選(1期目)、神奈川県議会議員選挙2期連続当選、09年神奈川県知事・松沢成文氏秘書、10年早稲田大学マニフェスト研究所客員研究員、13年第18代川崎市長、17年再選(2期目)、21年3再選(3期目)、25年再選(4期目)。