遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

アントニオ・グテーレス 国連事務総長

2017年06月05日
今年の世界環境デーのテーマは、「私たちの地球,私たちの未来,救うのは今!」(Our Earth-Our Future-Just Save it!)です。これは、私達一人ひとりにとって、自分達の生命を維持しているこの惑星を大切に守る決意を新たにしようという緊急のアピールです。

地球を救おうという主張は広く浸透するようにはなりましたが、私達が環境に対して未だに過大な要求を続けているという明らかな徴候が見られます。今日は、環境がそれ自体尊重されるべきで、単に私達の必要性を充足する手段として捉えられるべきではないことを想起する日です。それはまた、私達が環境を当然のものとして見なすべきでないことを認識する日でもあります。私達が環境を保護する強い決意を持たなければ、それは明日にも消え去ってしまうものなのです。

私達は大体において、どの選択が正しいかを知っています。私達はまた、自分たちの利益のためにも、物事のやり方を変え、万人にとって持続可能な未来への道を歩む意志を持たねばなりません。これを達成するために、私達は、人間の富と経済発展が究極的に、地球の資源から派生するものであること、しかも、その地球は一つしかないことを理解しなければならないのです。

私達はまた、自分たちが相互依存関係にあることを認め、水資源の枯渇、生物多様性の減少、生態系の混乱および気候変動が長期的には、どこに住んでいるかに関係なく、私達すべてに破滅的な結末をもたらす可能性があることを認識しなければなりません。すなわち、社会・経済問題の場合と同じく、責任と衡平性と連帯は、環境問題の解決にも不可欠な要素なのです。

あらゆる人間の活動が地球に影響を及ぼす一方で、地球の状態も私達すべてに影響することを考えれば、毎日が世界環境デーとなるべきです。その時まで、国連は地球と将来の住人たちに対するその責任を厳粛に全うしていく所存です。


■ アントニオ・グテーレス
ポルトガルの政治家。第9代国際連合事務総長。同国の首相や社会主義インターナショナル議長、国連難民高等弁務官(UNHCR)などを歴任。