将棋界初の「永世七冠」の偉業を成し遂げた羽生善治竜王は、棋界初の国民栄誉賞の授与が政府により検討されていることについて、「検討していただけるだけで名誉なこと。引き続き棋士として邁進していきたい」と述べた。

授与検討の契機は、5日まで行われた第30期竜王戦7番勝負で挑戦者として渡辺明前竜王に勝って通算7期目の竜王位を奪還、永世竜王の資格を得て、全ての永世称号を制覇する「永世７冠」を達成したこと。

羽生竜王は、「30年以上、棋士の生活を続ける中でひとつの大きな地点に辿り着くことが出来たことに感慨があります」と述べた。


■　羽生善治
将棋棋士。二上達也九段門下。棋士番号175。
94年都民文化栄誉章、96年内閣総理大臣顕彰、99年将棋栄誉賞（公式戦通算600勝）、03年将棋栄誉敢闘賞（公式戦通算800勝）、07年特別将棋栄誉賞（公式戦通算1000勝達成）、08年第56回菊池寛賞、10年現役勤続25年表彰。