駐日トルコのメルジャン大使は、軍の一部によるクーデター未遂事件から２年を迎え、トルコで二度とクーデターは起きないと語った。メルジャン大使は、「この事件によるショックが大きく、国内にトラウマが残っている。1995年に東京で起きた地下鉄サリン事件に比するものだ」と述べた。

政権は事件後、非常事態を宣言し、黒幕と断定した在米イスラム指導者ギュレン師派などを大規模粛清を実施した。建国以来の議院内閣制から、広範な権限が集中する実権型大統領制への移行も実現し、強権体制を確立している。「エルドアン大統領の再選で、実権大統領制の新時代に入った。経済発展と国際協力に重点を置く」と強調した。


■　ハサン・ムラット・メルジャン
クリーブランド州立大学にて准教授、クリーブランド州立大学及びビルケント大学経営学科にて教員を務めた。公正発展党発足メンバーの一人。エスキシェヒル選挙区から第22期トルコ大国民議会議員に選出された。同期に欧州評議会議員会議（PACE）、及び西欧同盟安全保障・防衛会議トルコ代表団の団長を務め、第23期にトルコ大国民議会外交委員長を務めた。