遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

吉川弘之 元東京大学学長・元日本学術会議会長

2018年07月24日
元東京大学学長・元日本学術会議会長の吉川弘之氏は、科学技術政策である科学技術基本法の制定や総合科学技術会議の設立により政府主導型に移行していることについて「大学の若手研究者が自主的に研究テーマを選ぶことが減っている現状について危惧している」と述べた。

文科省の科学技術イノベーション政策である「若手人材のキャリアシステムの改革」と「多様な人材の活躍、人材の流動促進」の提言を重ねるだけではなく、思い切って大鉈を振るわない限り、日本の大学の失速状態は続き、政府の唱える「イノベーション創出」が実現できない。

吉川氏は、昭和の経済成長時代からこれまでの日本の製造業や科学技術政策を振り返った上で、「大学の工学部は世界に先駆けて日本で創設された。大卒が製造現場に入ったことが製造業の繁栄につながったとした」と強調した。


■ 吉川弘之
56年三菱造船株式会社入社、56年株式会社科学研究所(現理化学研究所)入所、78年東京大学工学部教授、89年東京大学工学部長、93年東京大学総長、97年東京大学名誉教授称号授与、97年日本学術会議会長、97年総合科学技術会議議員、97年国家産業技術戦略検討会座長(第2次橋本内閣)、97年日本学術振興会会長、98年放送大学学長、99年国際科学会議会長、01年独立行政法人産業技術総合研究所理事長、05年皇室典範に関する有識者会議座長(小泉内閣)、08年瑞宝大綬章受章、09年科学技術振興機構研究開発戦略センター長、09年独立行政法人産業技術総合研究所最高顧問などを歴任。