衆院会派「無所属の会」の野田佳彦前首相は、2012年11月の衆院解散をした自身の判断を振り返り、消費税増税の使途を定めた旧民主党と自民、公明両党による12年6月の３党合意を踏まえ、「近いうち」と約束した通り、同年9月の自民党総裁選前の解散を模索した。しかしながら、尖閣諸島や竹島をめぐる緊迫した外交案件が生じ、「政治の空白をつくることができず、延期した」と述べた。

野田元首相は、翌13年夏に参院選を控えていたことから、「延ばせば延ばすほど衆参一緒にダメージを受けることになり、早いほど民主党の負け幅は少なかった」と指摘した。「景気循環で言うと低迷時に手放した。良いタイミングで政権のバトンをあげてしまった」と心境を語った。


■　野田佳彦
院内会派「無所属の会」所属の衆議院議員（8期）。 千葉県議会議員（2期）、財務副大臣（鳩山由紀夫内閣）、財務大臣（第14代）、内閣総理大臣（第95代）、民主党国会対策委員長（第7代・第10代）、民主党幹事長代理、民主党代表（第9代）、民主党最高顧問、民進党幹事長（第2代）などを歴任。