遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

宮内庁宮内公文書館

2019年06月17日
宮内庁書陵部図書課宮内公文書館は、明治以降の宮内省・宮内府・宮内庁が作成又は取得し、同館に移管された特定歴史公文書等を所蔵している。宮内公文書館は平成22年(2010年)4月1日、公文書等の管理に関する法律(平成21年7月1日法律第66号)の制定を受けて、代々皇室に伝わってきた古典籍・古文書類を所蔵する図書寮文庫とともに設けられた。翌23年4月1日には、同法の施行により特定歴史公文書等を管理する施設(国立公文書館等)に指定されている。

同館自体は開館から数年の組織であるが、宮内省以来の公文書管理の歴史は明治17年(1884年)の図書寮設置に遡る。その後、明治40年公布の宮内省官制をもって「公文書類ノ編纂保管」が明確に示され、他に先がけて公文書を集中管理する体制が構築された。以後、宮内省図書寮からその業務を引き継いだ宮内庁書陵部(昭和24年(1949)6月1日設置)へと変遷しながら、公文書に係る事務を執り行ってきた。

現在、当館ではこのように長年にわたって積み重ねられてきた実績を踏まえながら、公文書の保存、利用、調査・研究などに関する業務を行っている。宮内公文書館には、明治2年(1869年)に宮内省が設立されて以来の皇室や宮内省に関する公文書が所蔵されている。宮内省は内閣から独立して、皇室の事務を執り扱った機関であった。戦後、宮内省の事務は宮内府への再編を経て、皇室関係の国家事務を行う行政機関である宮内庁へと引き継がれ、現在に至っている。

同館の所蔵資料は、明治以降に宮内省・宮内府・宮内庁が作成・取得してきた一大文書群で、89,649件にのぼる(平成28年5月末現在)。形態もさまざまで、文書のみならず絵巻、絵図、写真など多岐にわたる。所蔵資料の特色としては、天皇や皇族方の御活動に関する資料など他にはない文書が多いこと、移管元である宮内庁の職務利用が多く、歴史的公文書等であっても現用性の高いことなどが上げられる。書陵部編修課による「昭和天皇実録」等の編修事業や各部局の先例調査のために職務上利用されることが少なくない。

これら所蔵資料を保管する書陵部は、宮内庁本庁舎と離れた、皇居東御苑内の旧江戸城本丸天守台の東側、桃華楽堂の北側に位置している。書陵部には庁舎に附属した東西書庫、庁舎裏の南書庫の三つの書庫がある。そのうち、公文書庫として主に使用しているのは、西書庫1階と南書庫である。公文書等の恒久的な保存のため、西書庫では自然換気を利用した温湿度管理の調整に重点を置いている。他方、南書庫では東西書庫と異なる構造のため、空調機器等による管理を行っている。


■ 宮内庁宮内公文書館
【 所在地 】 東京都千代田区千代田1番1号
【 電 話 】 03-3213-1111(宮内庁代表番号)
【 交 通 】 東京メトロ東西線竹橋駅下車1a出口徒歩7分北桔橋門内
【 開 館 】 平成22年4月1日
【 設 置 】 宮内公文書館設置規程(平成22年宮内庁訓令第1号)
【 組 織 】 館長・公文書第一係・同第二係・同調査室
【 人 員 】 9名