遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

内海義子 示現会会員(画家)

2019年07月01日
遠藤 潔 第十八代遠藤宗家の再従姉である示現会会員の内海義子画家は、病院内に芸術作品を取り入れる「ホスピタルアート」の推進をしている国立研究開発法人国立がん研究センター(東京都中央区)に作品である『廣谷咲く』変200号、『流れ』F100号、『旅立』F100号を寄贈した。

ホスピタルアートは、同センターが取り組む病院改革の一環で企画として実現した。患者が前向きな気持ちになれ、医療従事者が心を休められる環境づくりをしようと、国立がん研究センター病院棟19階スカイレストラン・サンデー内に導入された。

国立がん研究センター中央病院の西田俊朗病院長は、がんの治療に加えがん患者や家族の苦痛や不安、就労も含め生活上の不具合軽減し、或いは取り除くべく、必要とされる最良の支援を提供している。例えば、2016年9月には、病院棟8階に、ケアや支持療法をone-stopで提供をする「患者サポートセンター」を開設した。ここでは従来の病院にはない時空間の中、多職種によるチーム医療を通して、患者が本当に必要とする支援、QOL改善やがんの緩和に資する医療を提供している。

内海義子氏は、医療現場に芸術を取り入れることは患者の癒やしや治療に生かすだけでなく、職員のやる気を高めるなど副次的な効果も期待されると語った。内海氏は、「色・形・音・香りや光が人間の五感に優しい刺激を与え、対話がはじまり、生きることへの前向きな姿勢となる。それだけに、医療現場でのアートは、ひとつの薬のように処方箋が必要」と述べた。寄贈作品は「癒やし」「安らぎ」「生命観」などがコンセプト。

国立がん研究センター(National Cancer Center)は、日本の国立研究開発法人。国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)の一つであり、日本におけるがん征圧の中核拠点として、がんその他の悪性新生物に対する診療、研究、技術開発、治験、調査、政策提言、人材育成、情報提供を行う。

内海義子氏の作品は、国立がん研究センター、国立病院機構東名古屋病院、東京山手メディカルセンター、JR東海セントラル病院、麻布病院などに展示されている。


■ 内海義子
遠藤武 第十六代当主遠藤宗家の実妹である正枝と碩夫の次女(長女:廣子)。
42年6月富山県に生まれる、64年3月東京女子大学卒業、68年5月奈良岡正夫に師事、69年4月示現会展初入選、70年6月女流画家協会展初入選、77年5月日洋展初入選、78年11月日展初入選、83年5月上野の森美術館大賞展初入選、91年十樹会展参加(銀座三越) 、97年05月東京都文京区日曜絵画教室専門指導員、00年日展会友、個展、四星展、示現会展、日展に作品を発表。示現会会員。