遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

アントニオ・グテーレス 国連事務総長

2020年10月30日
「世界都市デー」に際して、私たちは都市やまちにおける草の根のコミュニティーによる多大な貢献を改めて認識しています。コミュニティーの価値は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応の中、際立って明確となりました。都市は世界的大流行(パンデミック)の矢面に立たされました。

世界人口の55%はすでに都市部に住まい、その数は2050年までに68%にのぼると見られています。急速に都市化する私たちの世界はこのパンデミックに効果的に対応し、将来の感染症発生にも備えなければなりません。パンデミックによって公共衛生や支援サービスがしばしば限界を迎えるなか、コミュニティーは結束し、自治体や政府の公的支援と連携しながら、近隣の安全と機能を維持してきました。

近所の人々が病気の人や高齢者のために買い物や食事を作ったり、地域住民が医療従事者を応援したり、地元のボランティアや宗教グループが脆弱な立場の人々を支援する姿もありました。コミュニティーは革新的で、レジリエントで、予防行動に積極的です。
経済的・社会的・環境的に持続可能な都市づくりに重要な役割を果たしています。このコミュニティーの価値を認識し続けましょう。

パンデミックから復興し、持続可能な開発のための「行動の10年」に取り組む中で、私たちには生き方、交流のあり方を見直す機会を与えられています。地域での行動が鍵です。都市部のコミュニティーが政策や意思決定に携わり、財源によって支えられるとき、結果はより包摂的で永続的なものとなります。私たちのコミュニティーを未来の都市の中心に据えましょう。


■ アントニオ・グテーレス
ポルトガルの政治家。第9代国際連合事務総長。同国の首相や社会主義インターナショナル議長、国連難民高等弁務官(UNHCR)等を歴任。96年ブラジル南十字星勲章大十字、97年ポーランド共和国功労勲章大十字、98年ウルグアイ東方共和国勲章大将校、99年メキシコアステカの鷲勲章特別懸章、00年ベルギーレオポルド勲章大綬章、スペインカルロス3世勲章大十字、ギリシャ名誉勲章大十字、01年イタリア共和国功労勲章大十字、01年チリ功労勲章大十字、カーボベルデアミルカル・カブラル勲章1級、16年ポルトガル自由勲章大十字、02年スペインイザベラ・カトリック女王勲章頸飾、ポルトガルキリスト勲章大十字、フランス国家功労勲章大十字、ポルトガル南十字星勲章大頸飾、日本旭日大綬章、チュニジア共和国勲章大綬章、イタリアヤロスラフ賢公勲章1等等を受章。