遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

アントニオ・グテーレス 国連事務総長

2020年12月15日
果物と野菜は、健康的で多様な食生活の基本です。人間の身体に豊富な栄養素を届け、免疫系を強化し、多くの疾病リスクの低下に役立つからです。しかし、このような素晴らしい恩恵があるにもかかわらず、私たちは野菜や果物を十分に摂れていません。

私たちは2021年を「果物と野菜の国際年」と宣言することで、この不可欠な存在により注目し、人間の健康と環境の健全性に資する、より包括的な生産・消費アプローチの採用を強く促しています。

「果物と野菜の国際年」の重要な節目となるのが「食料システムサミット」です。私たちはそこで、あらゆるステークホルダーに対し、食料システムをさらに包摂的で強靭かつ持続可能にするための取り組みを強化するよう呼びかけていきます。

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、飢餓と闘い、貧困に終止符を打ち、地球を守るうえで、私たちの食料システムが果たす役割を重視しています。しかし、人口の増加や都市化の進行、天然資源の希少化、農業汚染と土地利用変化、大量の食料ロスと廃棄、さらには気候変動の影響が相まって、私たちの食料システムの脆弱性が露呈しているのが現状です。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)が、全世界の人々の健康と暮らしに影響を与え続ける中で、私たちは果物と野菜を含め、栄養のある食料が社会的最弱者層にも届くよう、団結して取り組むことで、誰一人取り残さないようにせねばなりません。

果物と野菜の国際年を機会に、私たちが食料を生産、消費するやり方との関係性を考え直そうではありませんか。そして、私たちの食料システムを見直し、必要とする多様な栄養を誰もが手頃な価格で入手できるよう、より健康で強靭かつ持続可能な世界の実現を約束しようではありませんか。


■ アントニオ・グテーレス
ポルトガルの政治家。第9代国際連合事務総長。同国の首相や社会主義インターナショナル議長、国連難民高等弁務官(UNHCR)等を歴任。96年ブラジル南十字星勲章大十字、97年ポーランド共和国功労勲章大十字、98年ウルグアイ東方共和国勲章大将校、99年メキシコアステカの鷲勲章特別懸章、00年ベルギーレオポルド勲章大綬章、スペインカルロス3世勲章大十字、ギリシャ名誉勲章大十字、01年イタリア共和国功労勲章大十字、01年チリ功労勲章大十字、カーボベルデアミルカル・カブラル勲章1級、16年ポルトガル自由勲章大十字、02年スペインイザベラ・カトリック女王勲章頸飾、ポルトガルキリスト勲章大十字、フランス国家功労勲章大十字、ポルトガル南十字星勲章大頸飾、日本旭日大綬章、チュニジア共和国勲章大綬章、イタリアヤロスラフ賢公勲章1等等を受章。