遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

河野克俊 前統合幕僚長

2021年05月12日
海上自衛隊の河野克俊前統合幕僚長は、新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐる政府の対応について「もっと早めに手を打つべきだった。危機管理として失敗している」と日本政府のワクチン確保戦略に疑問を呈した。

菅義偉首相が高齢者接種の終了目標を「7月末」と宣言した後、自衛隊に大規模接種センターを担当させる構想が浮上し、運営が民間委託となったことについて「最悪の事態を考えて、そこに至らないように手を打っていくのが危機管理だが、これは逆行だ。その場、その場で後追いでやっている」と指摘した。自衛隊の活用については「使うにしても、国家安全保障会議で協議をしてやるべきだと私は思った」と語った。

さらに、首相が東京五輪を「人類が新型コロナに打ち勝った証し」と位置づけていることに「『打ち勝った証し』という設定をしたのであれば、もっと早めに手を打ってやっていくべきだった。危機管理として失敗だった。五輪を開催する国が、クーデターでゴタゴタしているミャンマーと同レベルという話だ」と指摘した。


■ 河野克俊
第31代海上幕僚長を経て、第5代統合幕僚長。77年海上自衛隊入隊(1等海曹)、92年護衛艦「おおよど」艦長、97年第1護衛隊群司令部幕僚、00年海上幕僚監部防衛部防衛課長、04年佐世保地方総監部幕僚長、05年海上幕僚監部監理部長、06年海上幕僚監部防衛部長、08年(平成20年)第33代護衛艦隊司令官、10年第5代統合幕僚副長、11年第45代自衛艦隊司令官、12年第31代海上幕僚長、14年第5代統合幕僚長、19年退官。12年レジオン・オブ・メリット(レジオヌール)、13年アブドルアジーズ・アル・サウド勲章(サウジアラビア)、19年レジオン・オブ・メリット・コマンダー受章。