遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

福井トシ子 日本看護協会会長

2021年06月14日
日本看護協会の福井トシ子会長は、新型コロナウイルスのワクチン接種で「打ち手」となる医療従事者の確保が全国的な課題において「多くの看護職を確保できるよう、多様な勤務形態を認めることが必要だ」と訴えた。

ワクチンの打ち手として期待されているのは、仕事に就いていない「潜在看護師」の掘り起こしである。しかし、今年4月12日~今月6日の集計でワクチン接種業務の求人数が4275人に対し、潜在看護師が就業したのは35%に当たる1480人に留まっている状況である。

福井会長はワクチン接種に関して「毎日8時間、5日連続での勤務が求められると就業を希望する潜在看護師とのマッチングは難しい」と指摘し、柔軟な働き方の導入が必要であると述べた。看護職を取り巻く現状について「感染を拡大させないという強い意志の下で感染対策を徹底していることにより、高い緊張状態が続いている」と説明した。収束が見通せない上「第4波」で中等症や重症患者が再び増え、心身ともに疲弊している看護職の窮状を強調した。

福井会長は、感染管理認定看護師が昨年12月時点で2977人になったことを受け「感染管理認定看護師など専門性の高い看護職の養成機会を拡充し、活動範囲も広げるべきだ」と述べた。


■ 福井トシ子
保健師、助産師、看護師。日本看護協会会長。81年東京都立北多摩看護専門学校卒業、82年東京女子医科大学看護短期大学専攻科修了、83年福島県立総合衛生学院保健学科修了、83年東京女子医科大学病院、88年厚生省看護研修研究センター看護教員養成課程助産婦養成所教員専攻修了、91年杏林大学医学部付属病院産婦人科病棟師長、94年杏林大学医学部付属病院産婦人科病棟・新生児未熟児センター師長、97年杏林大学医学部付属病院総合周産期母子医療センター師長、99年産能大学大学院経営情報学研究科修了経営情報学修士(MBA)、03年杏林大学医学部付属病院看護部長、05年国際医療福祉大学大学院博士後期課程修了保健医療学博士(Ph.D)、10年日本看護協会常任理事、17年日本看護協会会長。