遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

アントニオ・グテーレス 国連事務総長

2021年12月27日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、感染症がいかに急速に世界中で猛威を振るい、保健医療システムを危機に陥れ、全人類の日常生活を根底から覆すのかを知らしめました。

また、重症急性呼吸器症候群(SARS)、鳥インフルエンザ、ジカ熱、エボラ出血熱のような近年の健康危機からの教訓を、私たちが活かせなかったことも露呈しました。

また、局地的に発生した疾病が国境を越え、世界的大流行(パンデミック)へと拡大するのを食い止めるための備えを、世界が悲惨なほどに欠いていたことも思い知らされました。

COVID-19は、人類が直面する最後のパンデミックとはならないでしょう。感染症は、あらゆる国にとって依然として、明らかに今ある危険なのです。私たちはこの健康危機に対応すると同時に、次の健康危機に備える必要もあります。

それは、あらゆる国、特に最も脆弱な立場に置かれた国々において、監視体制の改善、早期検出、迅速な対応計画への投資を拡大することを意味します。プライマリー・ヘルスケアを地域レベルで強化し、崩壊を防ぐことも。すべての人々がワクチンのような命を救うための介入に公平にアクセスできるようにすることも。そして、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成することも。

何よりも、グローバルに連帯することで、感染症をその場で食い止められる望みをあらゆる国に与えることを意味するのです。どこで発生した感染症であれ、それはあらゆる場所でのパンデミックにつながる可能性があります。

国際疫病対策の日にあたり、この問題に焦点を当て、注目し、それに見合う投資をしようではありませんか。


■ アントニオ・グテーレス
ポルトガルの政治家。第9代国際連合事務総長。同国の首相や社会主義インターナショナル議長、国連難民高等弁務官(UNHCR)等を歴任。96年ブラジル南十字星勲章大十字、97年ポーランド共和国功労勲章大十字、98年ウルグアイ東方共和国勲章大将校、99年メキシコアステカの鷲勲章特別懸章、00年ベルギーレオポルド勲章大綬章、スペインカルロス3世勲章大十字、ギリシャ名誉勲章大十字、01年イタリア共和国功労勲章大十字、01年チリ功労勲章大十字、カーボベルデアミルカル・カブラル勲章1級、16年ポルトガル自由勲章大十字、02年スペインイザベラ・カトリック女王勲章頸飾、ポルトガルキリスト勲章大十字、フランス国家功労勲章大十字、ポルトガル南十字星勲章大頸飾、日本旭日大綬章、チュニジア共和国勲章大綬章、イタリアヤロスラフ賢公勲章1等等を受章。