遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

ラファエル・グロッシー IAEA事務局長

2022年05月20日
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシー事務局長は、東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける「処理水」を海洋放出する計画について、IAEAとして支援を続けることを表明した。

IAEAは、原子力の平和利用促進などを図る国際機関。軍事転用防止の査察も行うことから「核の番人」とも呼ばれる。日本に関しては、福島第一原発でたまり続ける「処理水」の海洋放出に関する安全性の調査などを担っている。

グロッシー事務局長は、19日に同原発を視察し「処理水放出は、数十年単位の作業であり、丁寧に進めなければならない。IAEAは放出前、途中経過、終了に渡り関与していく」と述べた。

グロッシー事務局長は、中国や韓国が放出に反対していることについて「福島第一原発の措置は、国際基準に合致している。懸念を表明する国々も、この基準を受け入れている」とし、科学的に判断するよう求めた。

一方、原発周辺の地元住民への対応については「事故の影響を受け続けている。日本政府は、積極的に関わり続け、財政支援することが必要だ」と指摘した。


■ ラファエル・グロッシー 
85年アルゼンチン共和国外務省入省、02年化学兵器禁止機関(OPCW)官房長、10年IAEA官房長、13年在ウィーン代表部アルゼンチン共和国大使、14年原子力供給グループ(NSG)議長、19年IAEA事務局長。