遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

デイビッド・ビーズリー 国連世界食糧計画(WFP)事務局長

2022年07月11日
国連機関の世界食糧計画(WFP)のビーズリー事務局長は、ロシアの侵攻などで「食料価格の高騰が6カ月から数年単位の問題になるかもしれない」と述べ、長期化するとの見通しを示した。

ロシアが世界有数の穀倉地帯ウクライナに侵攻し、世界的に小麦などの安定供給が揺らいでいる。ロシアによる黒海封鎖により、ウクライナのオデッサ港からの穀物輸出が停滞している。ビーズリー事務局長は「封鎖を解除しないことは世界の食料安全保障への宣戦布告だ」とロシアを非難した。そのうえで、WFPによる中東やアフリカ向けの食料支援を、価格上昇で縮小せざるを得ない事態が生じているとも強調した。

ロシア、ウクライナは有数の穀物輸出国として知られ、ウクライナには約2,000万トンの小麦が出荷できずに留め置かれている。国連食糧農業機関(FAO)の3月25日付のまとめでは、2021年の世界の小麦輸出量のうち、ロシアが18%(3,290万トン)で1位、ウクライナが10%(2,000万トン)で6位となっている。


■ デイビッド・ビーズリー
79年サウスカロライナ州下院議員、95年サウスカロライナ州知事を歴任。99年ハーバード大学ケネディ行政大学院フェロー、17年国連世界食糧計画(WFP)事務局長。