遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

グロッシ国際原子力機関(IAEA) 事務局長 

2023年07月08日
国際原子力機関(IAIA)のグロッシ事務局長は、東京電力福島第1原発で計画されている放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出について「IAEAは放出が行われている間は福島に居続け、やるべきことを続けていく」と述べ、現地に常駐事務所を設けて監視を継続する姿勢を改めて強調した。

IAEAは4日 放出計画を評価する包括報告書を公表し、人体や環境に与える影響は無視できるとの見解を示した。しかし、中国外務省は「すべての専門家の意見を十分に反映できていない」として遺憾の意を示した。

グロッシ事務局長は報告書について「科学的な専門家が、作業してまとめたものだ。それぞれ個人の見解はあるかもしれないが、下されている評価は1つだ。完全に客観的なもので、プロセスと結論、すべてに自信がある」と述べて反論した。

海洋放出については「長きにわたる取り組みで、完了が30~40年後になるかもしれない。IAEAとしても十分準備をしていかなければいけない」との見解を示した。

地元漁業者などの根強い反発に対しては「環境には、有害な影響はないと説明し続けることが大事。時間はかかるかもしれないが、最終的に理解を得られると思う」と述べた。


■ ラファエル・マリアーノ・グロッシ
グロッシ事務局長は軍縮や不拡散の専門家。アルゼンチン外務省入省後、化学兵器禁止機関(OPCW)官房長、IAEA官房長、在ウィーン代表部アルゼンチン大使、原子力供給国グループ(NSG)議長などを経て、19年12月から現職。