遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

福和伸夫 名古屋大学名誉教授

2024年09月05日
南海トラフ地震の「臨時情報(巨大地震注意)」の制度設計に携わった名古屋大学の福和伸夫名誉教授は、南海トラフ地震の臨時情報が、8月初めて発表されたことについて「周知が進んでいなかった中で、国民の行動もメディアの伝え方も適切だった」と語った。

臨時情報は8月8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、茨城から沖縄まで29都府県の707市町村を対象に発表された。その後、同地震の想定震源域周辺でプレート境界の状況に特段の変化が見られず、1週間後の15日に終了した。

福和名誉教授は、2019年5月の制度開始後に新型コロナウイルスが流行したことで「この仕組みを周知させることができなかった」と振り返ったうえで「発表が国民を啓発する良い機会になり、あらゆる人が当事者として判断する力が付いた。やっとスタートラインに就いた」と述べた。


■ 福和伸夫 
81年名古屋大学大学院工学研究科博士課程前期課程建築学専攻修了、清水建設株式会社原子力部入社、82年一級建築士、清水建設株式会社大崎研究室転属、89年工学博士(名古屋大学・論工博)、91年名古屋大学工学部助教授(建築学科)、97年名古屋大学先端技術共同研究センター教授(環境・生命工学プロジェクト分野)、01年名古屋大学大学院環境学研究科教授(都市環境学専攻 建築学系)、09年構造設計一級建築士、09年名古屋大学大学院環境学研究科副研究科長、12年名古屋大学減災連携研究センターセンター長、17年あいち・なごや強靭化共創センターセンター長、日本地震工学会会長、20年中部防災推進ネットワーク会長、22年名古屋大学名誉教授、名古屋産業科学研究所上席研究員、名古屋大学減災連携研究センター特任教授、愛知工業大学地域防災研究センター客員教授、兵庫県立大学減災復興政策研究科客員教授、22年中部大学中部高等学術研究所客員教授。19年防災功労者内閣総理大臣表彰、21年兵庫県功労者。