遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

立憲民主党代表選 立候補者討論会

2024年09月07日
立憲民主党の代表選挙に立候補した4候補は、日本記者クラブが主催する公開討論会に出席し、野党間の連携のあり方や、政治改革の実現に向けた具体策などについて論戦を交わした。

【 衆議院選挙に向けた野党間の連携 】
・野田佳彦元総理大臣は「野党勢力の議席の最大化を目指した上で、与党を過半数に追い込むべきだ。国民民主党とうまくやり、その先の穏健な保守層まで取りにいくべきだ」と述べた。
・枝野幸男前代表は「日本維新の会や共産党とは包括的な連携は難しいが、国民民主党は労働者のための政治という共通点に立っており不断の努力で連携を強めたい」と述べた。
・泉健太代表は「維新の会は自分たちで独自にやりたいという思いが強く、共産党はともに政権を担うことはできない。国民民主党と連立を組むことは想定している」と述べた。
・吉田晴美議員は「与党と一対一の構図をつくる意味で選挙協力は進めるべきだ。あらかじめどの党と連携するか、事前に国民にしっかり示すことが義務ではないか」と述べた。

【 消費税のあり方 】
・野田佳彦元総理大臣は「税率を1回下げたら、戻すのが大変だと思ってる。軽々に下げていいとは思わない。税制全般を見直す中で、消費税の扱いをどうするか議論すべきだ」と述べた。
・枝野幸男前代表は「物価高で低所得者の人は困っているが、消費税を下げても焼け石に水だ。むしろ財源を確保して中低所得者向けに消費税を超える給付をして支えるべきだ」と述べた。
・泉健太代表は「食料品の税率を軽減すれば『給付付き税額控除』と同じく、低所得者向けの効果がある。時限措置は相当難しく、恒久的な直間比率を議論すべきだ」と述べた。
・吉田晴美議員は「時限的な減税の立場を取っている。消費を喚起する3年間にすべきで、特に食料品は収入が低い世帯に重い税負担であり減税を検討する立場だ」と述べた。

【 原発を含むエネルギー政策 】
・野田佳彦元総理大臣は「『原発に依存しない社会』を実現すべきで、それは現実的な対応だ。理想を掲げながらどう現実政策を進めるかという立場だ」と述べた。
・枝野幸男前代表は党の綱領で「原発ゼロ社会」の実現を掲げていることをめぐり「綱領を変えたら、諦めたのかというミスリードになる。綱領はこのままで『原発に依存しない社会』を強調して訴えていくべきだ」と述べた。
・泉健太代表は原発の再稼働をめぐり「すべての条件をクリアしたものを動かすことは、あってしかるべきだ。『原発ゼロ』が先に来るのではなく、再生可能エネルギーなどに力を入れて原発がなくてもよい社会をつくらなければならない」と述べた。
・吉田晴美議員は「できないと言っていたらいつまでもできず、原発のない社会を目指すことは党是だ。新しい産業や技術革新を生んでいくためには、教育に行き着く」と述べた。

【 安全保障政策 】
4人はいずれも集団的自衛権の行使の容認は憲法違反だとしたうえで、次のように述べた。
・野田佳彦元総理大臣は「政権をとった時には、再検証していくのが基本的な姿勢だ。前政権からの流れの中で、連続的にならざるをえないことは実際たくさんある」と述べた。
・枝野幸男前代表は「違憲の状態は閣議決定を是正すればよく、政権をとれば閣議決定を本来のものに戻す」と述べた。
・泉健太代表は「アメリカとも信頼関係を持ちながら、変えるべきものは徐々に変えていく努力をしたい」と述べた。
・吉田晴美議員は「日本は軍を持たない専守防衛を基本に据えて、誰の血も流してはいけない」と述べた。

【 政治改革の実現に向けた具体策 】
・野田佳彦元総理大臣は、企業・団体献金や政策活動費の禁止など抜本的な政治改革の必要性を訴えた。
・枝野幸男前代表は、二度と不祥事を起こさせないためには、情報公開の徹底が重要だと訴えた。
・泉健太代表は、ひとつの選挙区で、使える政治資金の上限を決めるルール改正を提案した。
・吉田晴美議員は、政治資金の収入と支出を監査するなど、民間企業と同様のチェックが必要だと指摘した。

■ 野田佳彦
立憲民主党所属の衆議院議員(9期)、立憲民主党最高顧問。千葉県議会議員(2期)、財務副大臣(鳩山由紀夫内閣)、財務大臣(第14代)、内閣総理大臣(第95代)、民主党国会対策委員長(第7代・第10代)、民主党幹事長代理、民主党代表(第9代)、民主党最高顧問、民進党幹事長(第2代)を歴任。

■ 枝野幸男
弁護士。立憲民主党所属の衆議院議員(10期)。旧民主党政策調査会長(第3代)、民主党政策調査会長(第6代)、民主党幹事長(第10代、第15代)、内閣府特命担当大臣(行政刷新担当)、内閣官房長官(第79代)、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当)、経済産業大臣(第16代)、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構担当)、民進党幹事長(初代)、旧・立憲民主党代表(初代)、立憲民主党代表(初代)を歴任。

■ 泉健太
立憲民主党所属の衆議院議員(8期)。立憲民主党代表(第2代)。2003年に京都府第3区で民主党から初当選し、2009年から2010年には内閣府大臣政務官を務めた。その後は希望の党・国民民主党や立憲民主党の国会対策委員長や政務調査会長を歴任。

■ 吉田晴美
立憲民主党所属の衆議院議員(1期)。